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KEIKO ERIKAWA
襟川 恵子
コーエーテクモホールディングス
代表取締役会長
求む、ゲームを愛する人
皆様こんにちは。
当社への日頃からのご愛顧、心より御礼申し上げます。
さて、就職活動をされている皆様におかれては、コロナのために貴重な青春時代に制限を受けてこられたことと思います。しかしこれは、誰にもできない貴方達だけの大切な経験です。第二の人生、就職後にもきっと力となるでしょう。
さて、当社は毎年4月に新入社員歓迎会を開催しています。新入社員の入社を歓迎し、役員によるバンド演奏や、たくさんの景品を用意した抽選会、おいしい帝国ホテルのお料理を皆でいただくなど、全社を上げてお祝いをします。なぜ帝国ホテルかというと、これは研修の一環として、グローバル化の中で世界のどんなところに行っても物怖じしないためです。
デジタルエンタテインメント産業の今後はベーシックインカムも相まって、非常に有望な産業です。かつて日本はJapan as No.1といわれ、国際競争力1位の常連でした。しかし、今では34位以下です。デジタルエンタテインメントは、日本を再びNo.1に復帰させられる起爆剤になり得ます。経団連にもデジタルエンタテインメントへの支援を働きかけ、経団連会長の十倉様も経団連として今後、AIとデジタルエンタテインメントに力点を置くとおっしゃっていただけました。当社は経営基本方針のひとつに「社員の福祉の向上」をかかげ、業界トップクラスの待遇に加え、毎年建設する寮や社宅も充実しています。ぜひ、世界中の人々に役立ち、愛されるゲームソフトを一緒に開発してください。皆様と仕事をご一緒できる日を楽しみにしております。
4項目ある経営基本方針の一つ「社員の福祉の向上」
当社の仕事はやりがいがあり、安心して働ける環境ですので、皆様の能力を最大限に高められるでしょう。厚生労働省による令和4年雇用動向調査によると、日本の一般労働者の離職率平均は11.9%だったのに対し、当社の正社員の離職率は5.0%でしかありません。
それは教育、福利厚生、社員の人間性が優れているからにほかなりません。たとえば教育のブラザー制度では、1年間信頼できる先輩が先生となり指導にあたってくれます。人間としても成長できるでしょう。福利厚生を衣食住で説明すると、衣については新卒時から充実させた給与水準、食についてはとてもおいしい食事ができる「コーラル」(社員食堂)があり、ここではゲームの大ヒットをお祝いするパーティーがよく行われます。また、その折には選りすぐった食材の好きな昼食セットが無料となります。住については常に利便性の高い場所にある独身用1ルームマンションを用意し、その数は現在345室となっています。また、これで3棟目となる社宅マンションを建設しました。あこがれの横浜・元町まで徒歩3分と好立地です。社員の要望にこたえて、今後も継続して建設していきます。
よくゲーム業界の方に「今どき寮や社宅を建設するなんて」と言われます。創業当時からすでに当社はワンルームマンションの寮がありましたが、地方出身の新卒社員のお母様から、親元を離れて暮らすお子様の住環境のご心労をうかがい、オフィスを建築する際は合わせて寮としてワンルームマンションも一緒に建てることにいたしました。
ほかに福利厚生ですと、毎年の健康診断や人間ドック等も充実させて、受診していただけます。
SDGsには早くから取り組み
今盛んに叫ばれているSDGsにも、当社はかねてより取り組んできました。創業以来の当社の精神「創造と貢献」はエンタテインメント企業として社会に貢献することをうたった理念ですし、サンフランシスコにKOEI CORPORATIONを設立した翌年に起きた1989年サンフランシスコ沖地震の時より義援金の拠出を始めるなど、長年にわたりESGに配慮した経営を行っています。
このように、社員に向けた施策や社会に対するサステナブルな活動を行って来られたのも一重にユーザー皆様のご愛顧の賜物と心より感謝いたしております。そして今、当社グループは、世界No.1のデジタルエンタテインメントカンパニーをめざし日々努力を重ねております。社会人という第二の人生のスタートである就職活動は、焦らず、まず各社にいる先輩や会社の事情を知る方に実態をよく伺い、決定してください。
皆様の第二の人生が充実したものとなるようにお祈りしています。
代表取締役会長
襟川 恵子
えりかわ・けいこ/横浜市出身。多摩美術大学デザイン学部卒業後、夫・襟川陽一と光栄(現コーエーテクモゲームス)を設立。会社経営の傍ら、「アンジェリーク」などネオロマンスゲームシリーズの制作を指揮し、世界初の女性向けゲームのジャンルを開拓。長年にわたりゲームソフトの著作権保護と業界の国際的な発展のために活動し、7つの社団法人や公益法人の設立に従事した。「The Wall Street Journal Online」記事『日本を直せる10人の人々』の一人として選出。経済産業大臣表彰受賞、総務大臣表彰受賞、2015年に藍綬褒章受章。