TOP INTERVIEWトップ インタビュー

JUNZO HOSOI
細井 順三

コーエーテクモゲームス常務執行役員
ガストブランド長

細井 順三

情熱を源泉にして
好きだからこそ作れるもの

キャラクターを中心にIPを展開

 ガストブランドではキャラクターの魅力が最重要と考え、コンテンツ制作の中心にキャラクターを据えています。ゲーム制作ではなく、あえて「コンテンツ制作」と表現したのは、ガストではゲームに止まらず、グッズを始めさまざまな展開を行っていて、その展開の全体を見据えて制作をしているからです。
 ガストブランドでは数多くのRPGを制作しており、RPGのノウハウが豊富です。また、「アトリエ」シリーズを始め、「BLUE REFLECTION」、「サージュ・コンチェルト」、「よるのないくに」シリーズ等、さまざまなIPを制作してきました。そのどれもが独特な作品性を持っています。当社は、IPを大切に成長させていくことにも大きく力を入れており、ユーザーの皆さんに末永く愛していただけるIPになるように努力しています。また、さまざまなクリエイターの方や企業様と協業を行い、新たなIPや既存IPを展開拡張させていくことに挑戦していることも特徴のひとつです。様々なチャレンジを行ってきていますが、これまでの取り組みをさらに推し進め、今後大きく飛躍できるように尽力しています。

▲クリエイター・企業様との協業例
『FAIRY TAIL2』
©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京 ©コーエーテクモゲームス

グローバルに向けてチャレンジ

 グローバル市場の重要度は、非常に高くなっています。その中で、ガストがグローバル市場でさらに受け入れられるためには、自分たちに求められていることを忘れず、常に挑戦するという気持ちを持つことが必要だと思っています。我々でしか作り上げられないものを、世界で受け入れられるものにしていくことが必要です。『ライザのアトリエ』では、ファンタジーのなかに日本の文化を取り入れたら面白いのではないか、というコンセプトから制作をし、それが世界中の多くの方々に受け入れられ、アニメ化まで行うことができました。また、スマートフォンタイトルである『レスレリアーナのアトリエ』では、グローバルリリースを当社がパブリッシャーとして配信することができました。常に新しいことを実行することにより、グローバルでのIP価値を高め年々売上を伸長させています。
 ただ、ガストブランドのグローバルでの存在感はまだまだ低いです。ですが、これは新しい可能性に挑戦できる機会だと私は考えています。また、表現や技術に関しても最新のトレンドを積極的に取り入れていき、これからもグローバル市場でさまざまな取り組みを行っていきます。

▲『レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』

メンバーの共通点

 現在ガストは、横浜みなとみらいと京都の2カ所に開発チームを持っています。そのどちらも独自の雰囲気がありますが、ゲームへの情熱は当然ですが、キャラクターへの愛、アニメへの愛を始め、自分が好きな何かに情熱や愛を注いでいる人が多いという根本で共通点があります。その情熱や愛を源泉に、コンテンツを制作しています。やはり、好きだからこそ作れるモノ、理解しているからこそ作れるモノは、存在します。そのなかで、模倣ではなく、我々が作りたいものを見つけることができるのが、ガストブランドです。
 また、ガストブランドでは、コンスタントにシリーズ作品を出しています。近年は大規模化しつつありますが、現状でも他ブランドと比べて短期間での開発を行うことが多くあります。その分たいへんなことはありますが、コンスタントに開発を行っているからこそ、ユーザーの皆さんのご感想、ご意見に寄り添える開発が行えることは、大きなやりがいのひとつとなっています。また、お客様に対して真摯に向き合うことは、非常に大切です。

愛情を持ってロジカルに制作できる人、求む

 この業界は常に新しい事を取り込み、自分たちらしく昇華していくことが重要な業界だと考えています。ただ、それには、我々のコンテンツが必要だと思っていただけるものを作りつづける発想と知識が必要です。作りつづけるということは、挑戦しつづけることだと思っています。当社には挑戦できる体力と環境があり、これは非常に大きなことです。昨今のコンテンツのグローバル化、高品質化に伴い各タイトルの規模が大きくなり、その重要性は更にあがっています。
 また、我々の大きな目標は、世界で愛されるキャラクター、コンテンツを作ることです。そのためには、作品にどれだけ愛情を注げるかという点も重要となります。粘り強くゲームをはじめとするあらゆるメディアに向き合い続け、それをロジックに基づいて制作できる人をガストブランドでは求めています。キャラクターを中心としたコンテンツへの情熱をお持ちの方で、ガストブランドに興味がある方は、ぜひガストを志望してみてください。

コーエーテクモゲームス常務執行役員
ガストブランド長

細井 順三

株式会社ガスト時代から、広報担当としてガストタイトルのほぼすべてに携わる。広報だけでなく、開発業務に関わることも多かったという。近年はプロデューサーとして開発に従事し、『BLUE REFLECTION』、『ライザのアトリエ』等を担当した。開発では「バランス感」を重要視している。