人と仕事を知る
お客様と空間を共有し
その反応を間近に感じる喜び
その反応を間近に感じる喜び
- 濱田 瑠美 RUMI HAMADA
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イベントプロデューサー
ブランドの枠を超えた仕事ができる部署
私の所属するIP事業部は、2022年度から新設された新しい事業部です。ゲームに関わるライセンス事業のほか、CDやキャラクターグッズ、イベントなどの二次展開の企画制作、2022年3月に開店したKT SPOTの店舗運営など、IPに関わるさまざまな展開を行っています。
入社以来、長くネオロマンスシリーズや『バディミッション BOND』など、ルビーパーティーブランドの中でイベントやCD制作業務に携わっていました。
IP事業部の所属になって、ブランドの枠を超えていろいろなIPに関わる仕事ができるようになり、より企画の幅が広がったように思います。
イベントのプランナーはなんでもやる
イベント業務は主に、チケット販売やプロモーションまで含めた全体の責任を担うプロデューサー、ステージ企画などを行うプランナーがあります。私は、プロデューサーとプランナーを兼務しながらイベント全体を制作する仕事をしています。イベント業務は、ステージがイメージに合致しているかを監督しながら、何をどのように見せるかを考え、コンテンツの制作・演出をするのが、主な業務です。イベントの方向性や構成を決めたら、社内外のスタッフと打ち合わせをして、内容の詳細を固めていきます。お客様に喜んでいただくためなら、出演者用の武器を作ったり、衣装を直したり、簡単な映像編集や効果音作成、グッズのデザインなど何でもやります。
イベントの仕事は世界観を広げてIPの魅力を高めていく、いわば「サポート業務」でもあると思っています。実際のステージでは、照明や音響など外部の専門家にお願いする部分も多いのですが、IPの魅力を伝えるためにも任せきりにすることはありません。どう世界観を作っていくか、スタッフと一緒に制作をしていきます。イベントを開催しているゲーム会社さんはたくさんありますが、社内でステージ内容を一から企画をする会社は、あまりないのではないでしょうか。
お客様の笑顔が最大の喜び
イベントの仕事の醍醐味は、楽しんでくださるお客様の表情を、直接間近で見られること。この仕事ならではの喜びだと思います。イベントを通して泣いたり笑ったり、キャラクターやストーリーに感情移入して見てくださったお客様が、会場の出口に向かいながら友達と感想を話している姿を見ると、この仕事をやってきてよかったな、といつも思います。今は大勢のお客様に集まっていただくことは難しいですが、またお客様の顔を間近で見られるようになりたいですね。
もう一つあげると、その道の専門家と仕事ができるということ。 当日のスタッフは、演出、音響、照明、出演者、すべてが外部のプロです。そんな方々に企画を正確に伝えてステージを作ってもらうわけですから、こちらもウカウカしてはいられません。打ち合わせから真剣勝負です。それだけに、みんなが上手くまとまっていいステージができたときの達成感は格別なんです。
誰も見たことのないステージを
今後力を入れたいのは、ステージ上で3D映像モデルが語り踊るバーチャルライブを推進していくことです。社内には3Dモデルを制作するオリジナル技術があるので、もっと面白いことを仕掛けられるはず。大きな可能性を感じます。
最近までライブエンタテインメントは大変難しい状況にありました。無観客、声出しNG、収容数を減らすなど、これまでとはまったく異なる形でのイベントも増えました。しかし配信イベントにより、お客様が「会場に足を運んでいただく方」だけでなく、「全世界」に広がるということも起きました。
私自身、イベントの形態が変わってもお客様に楽しんでいただくにはどうしたらいいか、改めて考える機会になりました。難局ではありますが、この状況を新しいことができるチャンスだと捉えて、今までとは違う新しいイベントを制作していきたいですね。そして、お客様に「このイベントを観に来てよかった」「このIPを好きになってよかった」と思ってもらえるステージを作っていきたいと思っています。
「好き」の先を考える
エンタテインメント業界を目指すなら「好き」の先を考える人になってください。「好き」なものを見つけたら「もっとこんなところを見せたい」「こんな可能性があるんじゃないか」とか、作り手の目線で考えてみるといいと思います。
気が付けば、好きなアーティストのコンサートを観ても、「面白いな」「いいな」と感じたら「ここは企画に活かせないか」「こう応用したらどうか」と、つい連想するようになります。本当は楽しんでいるときに仕事のことは考えたくないのですけど、よいステージができたときの達成感は本当に特別なので。宿命ですね(笑)。